九品山唯在念佛院淨眞寺・等々力渓谷探訪

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本日は成城男ディ倶楽部の歩行会で浄真寺と等々力渓谷を探訪してきました。
以下、お寺のパンフレットからの転載です。

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「観無量寿経」の九品について

浄土宗の所依の経典である浄土三部経の中の「観無量寿経かんむりょうじゅきょう」には、極楽に往生を願う人の性質や行業(行為)によって、九種に分けられた往生人の階位について説明されております。
またこの階位に応じて往生のありさまや往生後の得益についても、それぞれ相違が生じて参ります。
ここでいう九種の階位とは、上品じょうぼん中品ちゅうぼん下品げぼんという三つの階位のそれぞれを、更に上生じょうしょう中生ちゅうしょう下生げしょうに分けて、上品上生から下品下生までの九階位としたものであります。これを行業の面に限って略説しますと……

上品 上生 上品上生
中生 上品中生
下生 上品下生
中品 上生 中品上生
中生 中品中生
下生 中品下生
下品 上生 下品上生
中生 下品中生
下生 下品下生

上品上生とは・・・

至誠心しじょうしん深心じんしん廻向発願心えこうほつがんじん三心さんじんを具足する事であります。
次に慈悲心をもって殺生をせず、菩薩の大戒をたもち、大乗経典を読誦することであります。
そして仏・法・僧・戒・捨・天の六念法を修行し、この功徳をもって往生を願う人であります。
この人は臨終の時にあたり、阿弥陀仏と観音・勢至および浄土の大衆の来迎をうけ、金剛台こんごうだいに乗って浄土に往生し、ただちに仏や菩薩の御姿を拝し、光明や宝樹の説法を聞いて無生法忍むしょうほうにんを得て、諸仏より未来成仏の予言をうけるのであります。

上品中生とは・・・

大乗経典を読誦はしないが、その教えを理解する人をいいます。
つまり大乗の諸法皆空の道理を理解し、世出世の因果を信じ、この功徳をもって廻向して往生を願う人であります。
この人は命終にあたり、阿弥陀仏と観音・勢至および無数の眷属の来迎をうけ、紫金蓮台しこんれんだいに坐して往生されます。一夜を経て蓮華が開き、仏の教えを聞いて、七日を経て不退転ふたいてんに入り、一小劫いちしょうこうを経て無生法忍むしょうほうにんを悟るといわれます。

上品下生とは・・・

因果の道理を信じて、大乗の教えを誹謗することなく、菩提心を発す人であります。そしてこれらの功徳を廻向して往生を願う人であります。
この人は臨終にあたり、阿弥陀仏と観音・勢至および浄土の眷属の来迎をうけ、金蓮台こんれんだいに乗って往生します。一日一夜を経て蓮華が開き、三七日を経て仏を明瞭に拝する事ができて、水鳥や樹林の妙法を聞きます。三小劫さんしょうこうを経て菩薩ぼさつ初地しょちに入ります。
①無生法忍:一切は空であり、実相を悟る
②一小劫・三小劫:きわめて長い時間の単位
③菩薩の初地:菩薩の階位で第52位中第41位

中品上生とは・・・

小乗の五戒や八戒斎などをたもち、五逆罪なども犯さず、これらの功徳を廻向して往生を願う人であります。
この人の臨終には阿弥陀仏が眷属とともに来迎され、仏の教えをきいて、蓮華台れんげだいに乗って往生されます。ただちに蓮華が開き、四諦の教えを聞いて、阿羅漢あらかんの位に入って、八解脱の知恵を得るとされています。

中品中生とは・・・

小乗の一日一夜の八戒斎や沙弥戒や具足戒をたもち、身・口・意三業の威儀をまもり、これらの功徳を廻向して往生を願う人であります。
この人は臨終に阿弥陀仏および眷属の来迎をうけ、七宝蓮華しちほうれんげに包まれて往生します。そして七日を経てのち華が開き、教えを聞いて須陀洹果しゅだおんかを得て、半劫はんこうののち阿羅漢を得るとあります。

中品下生とは・・・

社会的善根たる五倫五常の道、いわゆる父母に孝養をつくし、世間の道徳をよく守り、慈悲をほどこし、この功徳をもって往生を願う人であります。
この人は臨終にあたり善知識より極楽や阿弥陀仏の四十八願などのことを聞いて命終します。そしてただちに浄土に往生し、観音・勢至の両菩薩より教えを聞いて、一小劫いちしょうこうを経て阿羅漢の位に入るとあります。
①阿羅漢:小乗仏教で、修行によって得られる四果の最高位で尊敬を受けるに値する人
②須陀洹果:小乗仏教で修行で得られる四果の初果
③半劫・一小劫:きわめて長い時間の単位

下品上生とは・・・

悪業を重ねて慚愧懺悔ざんきさんげする事がないが、この人は臨終に善知識より、大乗経典の名字を讃ずるのを聞き、また合掌叉手して南無阿弥陀仏と称える事ができた人であります。
やがて五十億劫の罪が消えて、化仏・化観音・化大勢至の来迎をうけて宝蓮華ほうれんげに乗じて往生され、七七日を経て華がひらき、観音・勢至の両菩薩より教えを聞いて、十小劫じゅうしょうこうを経て初地しょちくらいに入るといわれます。

下品中生とは・・・

五戒・八戒・具足戒を犯し、教団の共有物を盗んだり、名聞利養のための説法をしたりして、臨終には地獄の猛火にせめられる人であります。
この時に善知識から阿弥陀仏の十力や光明の威神力を聞いて命終致しますと、八十億劫の罪を滅し、化仏・化菩薩の来迎をうけて往生されます。そして六劫ろっこうの間を経て蓮華が開き、観音・勢至より教えをうけて菩提心ぼだいしんをおこすといわれます。

下品下生とは・・・

十悪罪を犯し、当然地獄に墜するような悪業を重ねたものであるが、幸いにも教えをうけ、南無阿弥陀仏ととなえて十念を具足した人であります。
それによって八十億劫の生死の罪が消えて金蓮華こんれんげを見て往生されます。そして十二大劫じゅうにだいこうを経て蓮華が開き、観音・勢至より教えを聞いて菩提心をおこすのであります。
①十小劫・六劫・十二大劫:きわめて長い時間の単位
②初地の位:菩薩の階位で第52位中第41位
③五戒・十戒・具足戒:不殺生戒・不偸盗戒・不邪婬戒・不妄語戒・不飲酒戒 など・・・
④菩提心:悟りを求める心
⑤十悪罪:身、口、意で犯す殺生(命あるものを殺す)・偸盗(ぬすみ)・邪婬(みだらな男女関係)・妄語(うそいつわり)・両舌(人を仲たがいさせる言葉)・悪口(汚いののしりの言葉)・綺語(誠でない飾った言葉)・貪欲(むさぼり)・瞋恚(いかり)・愚痴(おろかさ)

九品佛縁起から大正大学名誉教授 大本山 善導寺法主阿川文正台下 記述より抜粋

(詳しくは九品佛縁起(有料)をご覧下さい)

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